高山から御嶽山へ~岐阜県道441号線

白川郷を離れたのが9時半過ぎ、朝来た158号線を折り返す。城山展望台の近くから飛騨古川方面へ天生峠を通る国道360号線も通じている。ここを通れば高山から周回コースとなるのに、冬季通行止めとなっている。360号線はまだ通行したことが無いので残念であるが、また来る楽しみがあるのは悪いことではない。
東海北陸道ができれば、通行の減るかも知れない158号線、御母衣湖を今度は左手に見ながら走る。朝とは違い多くの観光バスとすれ違う。朝早く出発した人たちが合掌集落の観光に向かうのだろうか。
壮川IC前を通り再び下道で高山へ、早朝に通過したときは回りの山や木々に雪が着き、雪の白と針葉樹の緑が綺麗なコントラストを出していたが、日が昇りきった今の時間では、雪が融けてしまい平凡な風景になってしまった。やはり朝フイルムに収めるべきだった。
飛騨清美IC入り口も直進し下道をさらに行く。交差点が現れて直進すると高山市内、左折で飛騨市古川へと通じている。通過してから古川の町並みとともに、「卯の花街道」名付けられた県道90号線を通ってみたいと思うのは、いつもの通り迂闊なことである。

高山市内へは昼前に着いた。運転しながら一人旅で有名観光地へ入るのは、少しばかり気後れして、いっそのこと通過してしまおうかととも考えてしまう。しかし、ここで私も車もご飯を食べなければ、途中で力尽きてしまうので、とにかく立ち寄ることにした。
駐車場へ車を入れてまずは自分のおなかを満たすことに。高山といえば飛騨牛か高山ラーメンらしい。事前にめぼしをつけた店に行く、休日は行列の出来る有名店だろうが平日なのですんなりと入ることが出来た。見た目は醤油が濃くて真っ黒。食べてみると魚のだしをベースのスープは思いのほか複雑な味がした。しかし、自分には少々味が濃い。
画像

                     ニコンD70+タムロンA09
食事の後は古い町並みを歩く。観光客は多いがいやになるほどではない。やっぱり来てよかったと思う。通りには飛騨牛の串焼きを売る店が何件もあり、それ以上に目に付くのはみたらし団子のお店。皆さん思い思いに食べながら観光をしているが、いい年をしたおじさんが一人で食べるのも不釣合いなので今回は素通り。
画像

                      ニコンD70+タムロンA09
画像

                      ニコンD70+タムロンA09
画像

                      ニコンD70+タムロンA09
画像

                      ニコンD70+タムロンA09


駐車場に戻り、車にもご飯を食べさせて1時過ぎ国道158号線を平湯方面へ走り、すぐ斜め右に曲がると国道361号線へと入る。国道361号線は高山から木曽福島を経て伊那から高遠まで抜ける国道で、今日は開田高原を通り国道19号線と合流する木曽福島まで行ってみようと思う。今回初めて走るのでとても楽しみにしていた路線だ。
ところが、少し走ると通行止めの看板がある。情けないことに361号線は冬季通行止めの区間があることを、まったく知らなかったのである。「たしか、下呂あたりからも開田高原には行けたな」そう思って、素直に車を国道41線へと走らせた。今思うとそれが間違えだった。

国道41号線に出てしばらくすると道は宮峠の上りへとさしかかる。ここは分水嶺の峠でもあり、高山側に降った雨は宮川の流れとなり、高山の朝市の前を流れ神通川と名前を変え、富山湾へと流れる。下呂側に降った雨は飛騨川となり、木曽川と合流して伊勢湾へと流れる。川は平地を作るが、飛騨川のそれはとても小さく国道41号線とJR高山本線は飛騨川にへばりつくように、岐阜へと向かっている。時に国道が線路を陸橋で越え、あるときは線路がトンネルで道をくぐり、幾度と無く飛騨川を渡りながら、川と道とレールはまとわりつくように下ってゆく。

3時ころ飛騨小坂に着く。ここから岐阜県道441号線を通り、岐阜県と長野県の県境国道361号線の長峰峠まで行こうと思う。実は国道41号線から国道361号線に通じる道は、今まで走ってきた高山よりの41号線から行く県道が有ったのが、私は小坂からのルートにこだわった。
というのも、私が好んで読む紀行作家宮脇俊三氏の作品の中に、この県道を通り濁河(にごりご)温泉まで行く路線バスに乗車する作品があり、自宅から意外と近い場所に秘境があるものだと記憶に残っていた。それ以来一度訪れてみたいと思っていたのだがなかなか機会が無かった。今回高山から長峰峠を通り木曽福島に出る帰路を考えたとき、濁河温泉回りのルートも頭をかめたが、濁河温泉のことを事前調べる時間も無く、国道361号線をまっすぐ走るルートにしたのだが、国道の冬季閉鎖に伴って結局濁河温泉を回るルートに迂回することになった。

しばらくはセンターラインの入った小坂川沿いの道を進む。途中の案内には濁河温泉まで1時間半とあるが、快適な道のりで1時間位で着きそうだ。しかし、快適なのは左折鈴蘭高原0.8km右折濁河23kmの標識までで、そこから道が細くなり山道の雰囲気が濃くなる。走ってすぐに大きな除雪車がわずかな路肩の隙間に2台停めてある。この先どんなに雪が積もろうと除雪してやるとのい強い意思表示にも見える。日当たりの悪いところには雪も現れ始めた。上り坂のヘヤピンカーブを何度か過ぎると、道は等高線沿いになり緩やかな上りへと変わる。熊笹が現れ高原らしくなる。濁河温泉まで20kmの表示が現れ、道が大きく左へカーブするとまた注意を促す看板が現れる。そこに書いてある文字は「すべるぞ」。あまりにストレートな表現なので思わず笑ってしまう。
画像

                       ニコンD70+タムロンA09
看板を過ぎると右手の視界が開け、御嶽山が現れる。午後の順光に白い雪をいただいた山なみが青い空をバックに輝いている。私は車を路肩に停めて三脚を立てた。
ところで、ここに来るきっかけとなった宮脇氏の紀行文では、濁河温泉まで路線バスで行ったとなっている。うろ覚えの内容だがそこだけははっきりと覚えている。しかし、ここまでバス停らしいものは見ていない。この道ではないのかなと思っていると、下呂行きの方向幕を掲げた小型の路線バスが猛然と下ってきて、目の前を過ぎていった。突然のことなので乗客は確認できなかったが、もし乗っているのならさぞ乗り心地が悪かろう。
画像

          ニコンEF2+マイクロニッコール55f2.8 絞り優先オートf8 ベルビア
写真を撮っている間に濁河方面に2台小坂方面に路線バスを含めて2台。合計4台の車を見たのだから、交通量はあるのだろう。しかし、この先温泉があるというだけでこの県道を通年通行可にする理由があるのだろうか。再び上りとヘヤピンカーブが現れ、さらに雪が増した路面を通りながら何度も考えてしまった。国道ですら冬季通行止めがあるのに。1700mを越える圧雪路に及び腰になり、「なんでこんな道通行止めにしないのか」と少々ボヤキがはいる。右は濁河川が作り出す深い谷である、運転していて喉が渇いたのは久しぶりであった。
画像

                      ニコンD70+タムロンA09
秋神温泉へ抜ける兵見峠は冬季通行止めで深い雪が道を覆い隠している。さらに進むと交差点が現れ、左折すると国道361号線へ、直進は濁河温泉へ。順路は左折だがここまできたら温泉地を見ないと気が治まらない。
画像

                      ニコンD70+タムロンA09
さらに進むとようやく温泉地の中へ。時間は4時をすでに回っている。人気の無い温泉地を走って行くが、なかなか道の行き止まりが見えてこない。しだいに心細くなり逃げるように引き返してしまった。
画像

                        ニコンD70+タムロンA09
交差点まで戻り、右折して再び緩やかなのぼりになり濁河峠を越える。道端に看板がありこれより高山市とある。雪道を越えてやっと着いたところが、昼過ぎまでいた高山なのである。なんだか、お釈迦様の手の内で遊ぶ孫悟空の気分がわかったような気がした。
さらに進むと左手に乗鞍岳が見えてきた。三脚をセットしていると、反対側から黄色のパトランプをつけた乗用車が来てこの道は5時で閉鎖だという。せかされるようにシャッターを切り車の後を追うと目と鼻の先にゲートがあり私がゲートを通過すると、再びゲートを閉じ濁河方向へ車は去っていった。
周りを見るとスキー場があり、乾いた2車線の道があり、スキー場の広い駐車場がある。私は何となくホットして、もう一度乗鞍へ向かって三脚をかまえカメラを据えた。
画像

                ニコンEF2+Ais105f1.8 絞り優先オートf11 ベルビア


                                   Home

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

面白い

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック